「編集者」って実際どんな仕事をしているの? よくわからないけど、なんかかっこいいよね!
編集者という職種は知っていても、実際になんの仕事してるかわからないって人は多いよね。
実際の編集者はどんな仕事をしているか、見てみよう!
目次
編集者とは、雑誌や本、新聞などの編集をする人です。
「編集」とは、原稿やイラストなどの素材をまとめたり修正したりして、1つのコンテンツを作り出すことをいいます。
例えば、雑誌なら複数のライターが書いた記事をまとめて1つの雑誌に作り上げる作業になります。
最近は、動画を作る「動画編集者」という言葉もよく聞くね
撮影した生の素材をまとめて、装飾して、動画を作る人のことだね
動画編集者やWeb編集者など、編集者と名のつく仕事はたくさんあるけど、今回は紙の本や雑誌に絞って紹介するよ!
編集者の仕事と聞いて、どんな業務内容を想像しますか?
作家の先生が書いた原稿をもらってきて、原稿のチェックをする。誤字や脱字を直したり、原稿の内容にアドバイスをしたり……そんな仕事を想像する人が多いのではないでしょうか。
確かにそれも間違いではないんだけど、それ以外にもたくさんやることがあるんだよ。
例えば?
アニメ「サザエさん」の、ノリスケさんは、伊佐坂先生の原稿を貰いにいくのが主な仕事って感じだよね
伊佐坂先生は、超大物作家だからなぁ。あんな大先生のお家には伺うのかもしれないけど……実際は、原稿はメールでもらうよ。
そうなんだ!
編集者の仕事は、原稿を貰ったり読んだりするだけではありません。雑誌や本などのコンテンツを作る工程全てを統括する、監督のような存在です。
例えば、書籍を作る編集者なら、こんなことが編集者の仕事です。
- 本の企画を考えて企画会議でプレゼンする
- 著者にオファーする
- スケジュールを組み立てる
- 予算を考える
- 著者の原稿の進捗管理をする
- デザイナーと打ち合わせをする
- 原稿を読んで修正する
- 著者と何度も原稿をやりとりする
- タイトルやキャッチフレーズを考える
- 広告やプロモーションを考える
- 発売後、売れ行きをチェックする
これ以外にも、本を作ることに関わるあらゆる工程に関わるのが編集者の仕事になります。
原稿を書いてもらう前から、たくさんの仕事があるんだね。
どんな本を作るかも、編集者が考えるんだ
もちろん、著者さんからの持ち込みの企画もあるけど、基本的には自分で企画を考える。
売れる本の企画を考えられる編集者がスター編集者になるんだよ
某箕輪さんとかだよね!
伏字になってない!
雑誌の編集者は、書籍編集者とは少し違うところがあります。
書籍の場合、一冊の本を一人の編集者と著者で作ります。一冊の本を仕上げるのにかかる時間は数ヶ月が普通で、長いと1年以上かかることもよくあります。
しかし、雑誌は毎月発売されるもの。一人で作れるわけがありません。たくさんの編集者が協力して作るのが普通です。
自分の受け持ちの特集があって、「一冊の雑誌の中の◯ページ分を担当」という形になることが多いです。
受け持ちのページ数や特集がある感じなんだね
そう。
新人は、少ないページ数から始めるのが普通だよ。
そして雑誌の特集を考えるのが、雑誌編集者の大きな仕事の1つだよ。
雑誌の特集を考えるのは、雑誌編集者の大きな仕事です。読者に喜ばれる特集を組めば、雑誌の売り上げが上がります。
雑誌の編集者の仕事はこんな感じだよ
- 特集の企画を考えて会議でプレゼンする
- 振り分けられた予算の中から分配を考える
- 取材の準備をする。取材先のアポを取る
- ライターさんやカメラマンに仕事をお願いする
- 上がってきた原稿や写真を誌面にどうレイアウトするかを考える
- デザイナーに指示を出す
- 校閲やリライトを行い、原稿の精度を上げる
などなど、雑誌編集者もたくさんの仕事があります。
毎月の入稿締め切りに追われることが多く、編集者=激務というイメージは雑誌の編集部によるものが多いでしょう。
雑誌の編集者…忙しそうだけど、楽しそうだね!
うん。毎月のように発売される雑誌だからこそ、時代の最先端の企画を考えられる。
新しいものが好きな人は、面白い企画を考えられるんじゃないかな
斬新で面白い特集を考えられる雑誌編集者がいてこそ、会社が儲かります。
センスが問われる仕事ですが、面白いことを次々に考えられるタイプの人は、会社で重宝されるでしょう。
書籍の編集者は、担当した本が売れるとその編集者の成果になります。逆に言えば、売れない本を作るとその責任も編集者にあると考えられます。
一冊の本を自分一人だけで担当できるということは、自由度が高い反面、責任も重いということです。
逆に雑誌はチームで制作するので、売れなくても個人の責任になることはありません。ただし、雑誌が売れても貴方一人の手柄にはなりにくいのです。
書籍の編集者は、売れたら個人の実績になるんだね
そうなんだ。だから、編集者として個人の実力で勝負して自分の名前を売りたいなら書籍の編集者がおすすめだよ。
有名編集者のインフルエンサーも、基本的には書籍編集者であることが多いよね
編集者と一言で言っても、所属する会社の種類などで、仕事が変わってくるよ。
「編集者」と聞くと、出版社や新聞社で働く人を想像するかもしれないけど、実際は制作会社である編集プロダクションで働く編集者や、フリーランスの編集者もたくさん存在するんだ
出版社は、本や雑誌を発行している会社。会社の商材である本や書籍を作るのが編集者の仕事です。
出版社の利益は、出版物が売れることで成り立ちます。編集者の能力によって出版社の売り上げが決まることになるので、非常に責任の重い仕事になります。
社運のため、売れる企画を立てられるのが良い編集者です。常に世の中をマーケティングして、「世の中にウケること」を探す姿勢が大事になります。
実は、出版社の編集者は自分で原稿を編集する作業をしないことも多いんだ。
企画を考えてディレクションをしたり、著者と交渉はするけれど、実際の作業は編集プロダクションやフリーランスの編集者に任せることも多いんだよ。
実務をしない編集者もいるんだね!
テレビ局の社員が企画を考えて、実際に番組を制作するのは外部の制作会社に頼むのと似ているね
そう。それと似ているよ。
編集プロダクションは、出版社から依頼を受けた出版物を作ったり、自ら出版社に企画を出して出版物を作るよ。
これを個人でやっているのがフリーランスの編集者だね。
編プロやフリーランスの編集者は、出版社のとって「外部の編集部」のような存在だね
出版社の編集者の特徴ってどんな感じ?
出版社そのものの社員なわけだから、決定権に近いところにいるし、仕事をコントロールしやすいよね。
それに、給料がいい。
一番裁量を持って仕事ができるし、ここを目指して編集者をする人が多いんじゃないかな
編集プロダクションは、出版社の本や雑誌を作る、制作会社のような役割です。下請け会社と言ってもいいでしょう。
出版社から編集費や制作費のギャラを貰って、出版物を作ります。出版社の方から「こんな本を作って」とお願いされることもあれば、編プロ自ら企画を立てて、出版社に企画を売り込むこともあります。
編プロの特徴は、複数の出版社と取引があること。
つまり、いろんなカラーの出版物を経験することができるんだ。
A社のエッセイの仕事と、B社のビジネス書の仕事を同時にするってことができる。
いろんな出版社と仕事をすることで、たくさんの経験を積むことができるんだね
そうなんだ。
出版社で働くと、自社のカラーに合った出版物の経験しかできないけど、編プロで働くと様々なジャンルの経験ができる可能性が高いよ。
編プロで実力をつけて、出版社に転職する編集者も多いんだよ
フリーランスの編集者ってかっこいいね。
どうやってフリー編集者になるの?
出版社や編プロに勤めていた人が、独立してフリーランスになることが多いね。
フリーランスの編集者は、出版社や編プロから仕事をもらったり、自ら企画を立てて出版社に売り込んだりするよ。
未経験からフリーの編集者になることは少し難しい気がするから、まずは出版社か編集プロダクションに勤めて経験を積んでから独立することをおすすめするよ!
編集者の仕事について、ざっくりわかってくれたでしょうか。
編集者の仕事は原稿を読むだけではありません。
売れる企画を考えたり、出版物全体のプロデュースをすることは、とてもやりがいがあり、面白い仕事です。